ポケットセラピストを始めてから、実際の臨床でも声のかけ方や接し方にさらに厚みが増した
1. 普段はどんな活動をされているのでしょうか?
一般社団法人WiTHsの代表理事として、産後女性を中心に女性の健康増進に関する仕事をしています。合わせて臨床での理学療法、大学での研究にも関わっています。
2. ポケットセラピストを始めたきっかけはなんですか?
もともと5年前くらいからワークライフバランスや女性の就業継続についても勉強したり、活動を展開してきていて、働いている人の健康を支える、ということには関心がありました。
初めはご縁があり、お声がけいただいたのがきっかけです。実際に対面せずに関わる、ということにとても興味を持ちました。
3. ポケットセラピストのやりがい、面白い点、スキルアップにつながった点などはありますか?
理学療法士の仕事の醍醐味は「直接会って、触って関わる」ということにあると思いますが、合わずとも、そして文字と動画でも相手をエンパワメントすることができる、ということ。非常に新しい可能性を感じます。もちろん直接会うということは大事ですが、時間がなくとも、距離があっても、貢献できることがあるということ。言葉のかけ方やメッセージを送る頻度など、にヒントがたくさんあります。
簡単ではないですが、私が関わったことで対象者の方自身が変わっていく様子を見られるのが、うれしいです。ポケットセラピストを始めてから、実際の臨床でも声のかけ方や接し方にさらに厚みが増したように思います。
バックテックの皆さんや、ポケットセラピストに関わっているセラピストの皆さんとの情報交換、交換といっても私は受け取る専門みたいな感じですが、それもとても勉強になりますし、ちょっとしたことでも利用者の方の反応が変わるのは非常に手ごたえを感じると同時に、難しさを感じることもあり、経験を積むことでより深めていけると感じています。
4. ポケットセラピストと仕事の両立はどうしていますか?
ポケットセラピストも仕事ゆえ、両立、という感じはありませんが、電車の待ち時間や移動中にできるのがよいところだと思っています。
5. ポケットセラピストに興味のあるセラピストの方々へのメッセージをお願いします。
限られた時間の中で患者さんにできることがとても限られている、と感じているセラピストの方にはオススメです。
私たちが関わることの目標の本質、それは「私たちが介入をせずに、その人自身がセルフマネジメントできるようにできるだけ早くなること」だと私は考えています。
そのためには対象者の方自身の行動変容は必要で、それには身体に触れるだけでは足りない、と感じます。どんな言葉をかけて、どう接していけばその人自身の今を変えていけるか、ポケットセラピストにはそこを探求できる可能性があると思っています。
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